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  職人芸(大型トレーラーの方向転換)(セミトレーラー)

★トレーラーの後進(バック)は大変難しいのですが、ここではそのプロの技をご紹介しましょう★
(このコーナーではセミトレーラー方式の説明をします)

◎トラクタ&トレーラーの種類
トラクタ&トレーラーには次の2種類があります。
セミトレーラー方式 フルトレーラー方式

重いものが運べる

たくさん運べる
◎トレーラーの構造(セミトレーラー方式)
 
 トレーラは牽引部のトラクタと荷台部分のトレーラーが連結部(カプラとキングピン)で繋がっています。連結部はピンで自由に回転するような構造になっています。
(連結部は実際にはトラクタ後輪上部にありますが、図解上後部にずらして表現しています)


車両イメージ


トラクタ+低床式セミトレーラー)
◎トレーラーの特性
 
 連結部はピンで自由に回転するような構造になっているので、後進時は普通の車にはない独特の動きをします。ここではまず、その動きをわかりやすく説明するために、トラクタの後輪部分だけを台車に見立てて説明します。ちょうど台車全体が舵をとる前輪と考えればよいと思います。

 


@台車に角度を持たせて(ハンドルを切った状態)その角度のまま
バックすると、トレーラー部分はだんだんと角度が深くなります。結局
一度ハンドルを切ってきっかけを作ってやると、ハンドル角度が一定
でもトレーラーはだんだん深く折れていきます。
A後進中に折れたトレーラー部は、台車を折れた方向に振ってやる
ことによって修正できます。
◎特性をつかんだところで、いよいよトラクタ全体を表現してバックしてみます。

@直進状態からトラクタのハンドルを切る。


Aすると、トレーラー部分との間に角度がつきます。そのままバック
を続ければその角度がどんどんきつくなってきます


Bそこで折れた方へハンドルを切ることによって、その角度を抑える
ことができます。そのままバックすると今度は反対方向に折れてきま
す。


Cそのままだとまた角度が大きくなるので、また折れた方にハンドル
を切ればトラクタとトレーラーを伸びた状態にすることができます。


 結局、連結部分左右に振ってトレーラーの向きをコントロールす
るイメージです。


 (ワンポイント)
 トラクタとトレーラーの角度を浅くしたり、まっすぐに伸ばしたりする
には(折れている)方にハンドルを切るのがポイントです。
◎さて、いよいよ方向変換をしてみます。
 
 
とかとか言った説明は、こんがらがってしまいますので、ここではあえて避けたいと思います。そこで、トラクタとトレーラーの角度は、浅い深いで表現します。
ここでは比較的易しい運転席側の方向変換について説明します。


@車体の右側を縁石から1〜1.2m程度、トレーラーの後ろ端をコーナーから1.5m程度離して停車します。


Aハンドルを曲がる方向と逆に切りながら(逆目)後退すると、トラクタとトレーラーとの角度が深くなってきます。


Bそのまま後退すると角度が深くなりすぎるので、今度はハンドルを曲がる方向(順目)に切ります。


Cコーナーをきれいにトレースするように後退します。この時、曲がりが深くなるようなら順目に、浅くなりそうだったら逆目に切るようにします。


Dここまでくると、ハンドルを順目に切って、トラックとトレーラーの角度を浅く、つまり車体を伸ばすことに集中します。


Eこの辺では車体を伸ばしきって後退するようにしたいものです。


Fトラクタとトレーラーの角度をゼロにして、道路と車体を平行にして停車します。


G左右を確認して、もと来た方向に戻れば方向変換が完了です。


以上、運転席側に曲がる方向変換について説明しました。一方、助手席側に曲がる方向変換は、曲がり始めるとトレーラー自体
が目視できないため、全てバックミラーによる後退となります。2種免許がこれになります.

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